CRぷよぷよ卓上改造記
[作ってみた]
サミー社のパチンコ機「ぱちんこCRぷよぷよ」をセル卓上改造したときの記録です。
はじめに
先日、自宅での鑑賞、兼、ぷよ橋での展示のために、ぱちんこCRぷよぷよの実機を購入しました。……が、届いてみたらあまりにも重い! ということで、いわゆる「セル卓上」とよばれる形に改造しました。せっかくなので、後に続く人たちのためにその記録を残しておくことにしました。
主に必要なもの
大抵はホームセンターで購入できるかと思います。
- ドライバー(先が長めなもの。一部回しづらいねじがあります)
- はんだごて
- ワイヤーストリッパー
- 熱収縮チューブ(内径2mm程度の細いもの)
- 結束バンド
- 木ネジ・ドリル(セルを固定するのに使います)
- 厚さ12mmの木材、厚さ5mmのゴムシート
- 木工用ボンド・両面テープ
まずは購入
今回は、個人向けでは恐らく最大手であろう業者さんから購入しました。元々玉打ちはうるさくて出来ないであろうことは容易に想像できたので、オートコントローラーも併せて購入しました。リモコン式の良いやつを買うと何かと便利です。チャンスオートはお好みで。またキャスター付きの台も買っておくと、後々卓上にするときのベースとしても使えます。全部込み込みだと5万円台中盤になるかと思いますが、これでもほぼ底値だと思います……。発送の際は、分割配送にすることを強くおすすめします。一括配送だと40kg以上あるので、1人で運ぶのは非常に困難です(車があるからと一括配送にした私はひどいことになりました……)。
ドアの組立て・取外し
分割配送にした場合、恐らくドア部分と本体部分とが別々に梱包されて送られてきます。業者が組立ての説明書を添付してくれているはずですので、まずはそれに従って組立て、また逆に取外してみて、手順を覚えておくと良いかと思います。その後は一度電源を入れて、ひととおり堪能しましょう。オートコントローラーの設定もお好みで切り替えておくと良いでしょう。(チャンスオート付きの場合は、右打ち中はチャンスオートを止める設定にしておくとベスト。 ぷよRUSH中はチャンスボタンがボイス担当キャラ変更に割り当てられてますので……。)
ドア部分の分解
さて、いよいよ改造に取り組んでいきましょう。まずは取り外したドア部分からスピーカー・ボタンとその関連の基板を回収していきます。すべてネジを外していけば分解していけますので、どんどん外していきます。
最終的に必要になる部品は、黄色の丸で囲んだものになります。チャンスボタン右側に玉貸などCRユニット関連のボタンもありますが、業者がCRユニット関連のエラー対策を施した後かと思いますので、回収しなくても動作します。
分解が終わった段階で、必要最小限の基板とボタンだけを繋いだ状態で電源を入れ、ボタンが正しく動作することを確認しておきます。白い配線はチャンスボタンをオートコントローラーから制御するものなので、チャンスオート付属時のみ必要かと思います。スピーカーは枠の下部にもありますので、この段階でも一応音は確認できます。
枠からセルを外す
パチンコ台本体は、何機種か共通で使われている「枠」部分と各機種固有の「セル」部分とに分かれています。機種によってはセル部分を取り外すのは容易なのですが、残念ながらCRぷよに使われている「転生枠」は取り外しが非常に面倒です。
セルを外した状態だとわかりやすいのですが、枠とセルとは左側の白いストッパー(上下)で固定されていて、更にそこから裏パック(裏側でパチンコ玉が流れるプラスチック部)でカバーされている形になっています。裏パックは黄色いストッパー(4ヶ所)で固定されています。
ということで、取り外し手順としては、
- セルと枠をつなぐ黄色い配線など、取り外しの際に邪魔になる配線を取り外す
- 黄色いストッパーのロックを外し、裏パックを開ける(または取り外す)
- 白いストッパーを回してロックを外し、セルを取り外す
ということになります。この際、オートコントローラーの配線が両方にまたがっているため、取り外しの邪魔になるかもしれません。コネクタを外して対応できなくもないですが、いっそ一旦配線を切断してしまって、後からつなぎ直してしまってもいいかと思います。(というか、私はそうしました)
枠からセルを取り外せたら、引き続き分解とパーツの回収を進めていきます。必要なものは、
- 払出制御基板(枠の側にある一番大きな基板)
- 電源基板(払出制御基板の裏、左側)
- 枠・ドア部分の入出力基板(払出制御基板の裏、右側)
- CRユニットの制御基板(エラー防止の施工がされているかと)
- 裏パック内にあるセンサーいくつか
- 後付けボリューム
くらいでしょうか。データカウンターを接続する端子板は、後々必要そうなら回収しておくと良いかと思います。また、枠の各所と繋がっている線は、基本的に外してしまって構いません。ただし、下スピーカーを含む配線(入出力基板のCN6)は、ドアが開いているかの検知に使われていますので、外しただけだとエラーになってしまいます。コネクタから数cmの所で切断し、3~4番ピンの配線(黄色とオレンジ)を短絡しておきましょう。
セルの据え付け
卓上化のベースには、業者のオプションで購入したキャスターつきの固定台を流用しました。まずは固定台にセルを据え付ける……のですが、そのままでは裏側の基板が少し浮いてしまい、バランスの維持が困難です。スペースはだいたい17~18mmですので、同程度の厚みの板などで支えを作ってあげると安定します。
私は12mm厚の木材と5mm厚のゴムシートを重ねました(リールの振動・騒音対策が狙いですが、実際どの程度効果があったかはよくわかりません)。安定したら、セルの板部分をボンドで軽く接着した後、木ネジを何本か打ち、セルを固定します。
基板の据え付け・配線
最後に、枠についていた基板を固定台に据え付け、配線を進めていきます。
基本的には元あった通りに配線する(オートコントローラー関係の配線を切った場合はそれもはんだでつけ直す)だけですが、メインの基板から払出制御基板への黄色い配線は元々かなり短いので、あまり基板同士を離しすぎると配線が届かなくなります。
音声信号(スピーカー)は入出力基板のCN5の配線を切って、それを後付けボリュームを通してスピーカーに直接接続します。CN5は、1番ピンから順に、左スピーカーの+・-、右スピーカーの+・-の順になっています。
(チャンスオートを使っていない場合はここは読み飛ばしてOK)また、チャンスボタンの信号はCN4の9番ピンに繋がっていますので、一度当該の配線を切り、オートコントローラーの配線と分岐する形で(T字型)繋ぎ直します。こうすると、チャンスボタンを外した状態でもしっかりチャンスオートが機能してくれます。
すべての配線を確認したあと、電源を入れてエラーなく動作すれば完成です!